転職・起業事例1/営業マンからコンサルタントを目指して

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「秋山さん、出向先は自分で探してもいいですか」

人事部職務開発担当の秋山貞晴に、先般、ある中小企業を出向解除になった三好行雄がこう迫ってきた。

三好は五三歳。大学を卒業して大手メーカーに入社、化学品の研究・製造管理を経て、営業の仕事を長く行い、その後同業の中規模の化学会社に出向した。

しかしそこでうまくいかず、改めて別の会社に出向し、数ヶ月前に再度出向解除になったばかりだった。

「私は二回出向して、二度とも自分の思ったような仕事にならず、社長とも仕事に対する考え方が合わなかった。ですから、今度は自分の思うような仕事がしたい。今年、中小企業診断士の資格を取得したので、それも生かしてコンサルタントの什事をしたいのです」

それから三好は、毎日積極的に自分自身の出向先開拓の活動をはじめた。人材銀行に自分の希望職種を登録し、産業雇用安定センターやハローワークに毎週足を運び、求人情報に目を凝らした。民間の人材会社にも複数登録し、求人雑誌や新聞の求人情報にも必ず目を通した。また、帝国データバンクの企業情報からコンサルタント会社をピックアップし、直接電話を入れて自分を売り込んだ。

その過程でいくつかの求人情報を得た三好は、「これは私には合いませんが、○○さんにいかがですか」と秋山に情報を流してくれた。

そうこうするうち数社の面接を受けるところとなり、そのうちの1社、コンサルタント会社に内定した。コンサルタント会社の社長は、三好さんの前向きな姿勢と持ち前の明るさでなんとかやってくれるだろうと思い内定しました」とのこと。

一年間は勉強だと言われています。一応、中小企業診断士の資格はありますが、実際の現場で役立てるには、まだまだ勉強が必要だと社長に言われています。一年後には講師ができるようになりたいと思います。よろしくご指導、バックアップをお願いします」

晴れ晴れとした顔で三好は人事部に挨拶にきた。目下、工場改善、営業部門の生産性向上や目標管理、ホワイトカラーの生産性向上の手法などの勉強に積極的に取り組んでいる。

職務開発担当の秋山は、やはり自分が何をやりたいのかをしっかりと把握すること、そしてその実現に向かって前向きに取り組むことが大切だと感じた。「未知の分野でたいへんなこともあるでしょうが、自分で選んだ道だから、きっとなんとかやってくれると思う」

秋山は、数年後、コンサルタントとして立派に自立した三好の姿を思い浮かべていた。

現役転職コンサルタント


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